こんばんは。
もう今年も残るところ一ヶ月ちょっと!
夜はかなり寒くなってきましたね
動物病院には、いろんな動物さんがたくさん来られますが、本日はとても小さな患者さんについて…
ワンちゃんネコちゃんの場合、全てではないですが、特別な器械、器具、薬により、
比較的安全に麻酔を行うことができるため、手術により命が救えることあります。
しかし、これらの機械が使えないとても小さい生き物には、麻酔のリスクがかなり高くなってしまいます。(特にハムスターさんなど極小の動物さんは麻酔のコントロールが難しいです)
どこからか出血が続いているハムスターさんが来られました。
はじめは何か怪我でもしたのかな?と体全体を見渡すも何も見つからず、
よく見ると陰部から出血していました。
お薬でしばらく様子を経過観察していたのですが、なかなか状況は変わらないため手術を行いました。
手術は出血の可能性が高い子宮を取ることを目的としました。
手術は無事終了!思っていたよりも傷もキレイに治りました。
病理組織検査の結果は...子宮内膜増殖症という病気でした。
子宮内膜増殖症とは、子宮に膿が貯まる病気(子宮蓄膿症)の一歩手前の段階です。
そのままにしておくと、体に膿をためた状態で細菌が身体中をめぐります。
そうなってしまうと、手術自体がかなりのハイリスクになり、治そうと思って挑んだ手術が命を落としてしまう危険性が高くなってしまいます。
今回は、手術自体もかなり細かく難度の高い手術でしたが、
飼い主さんの決断が力強く、このハムスターさんにも勇気を与えたのだと思います