シニアになってきたら

心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)

心臓病(僧帽弁閉鎖不全症)

心臓は全身に血液を送る重要な働きをしています。

心不全とは、血液を送る機能が低下し様々な障害を引き起こし進行すれば死に至る恐ろしい病気です。ワンちゃんの高齢化に伴い、当院でも増加傾向にある病気です。

特に老齢の小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症は要注意です。症状は、「咳」「振え」「失神」「むくみ」「運動を嫌がる」「散歩中立ち止まる」「呼吸困難」などの症状です。初期にはほとんど異常がないため、このような症状がみられたらかなり心不全が進行しているものと思われます。

心不全は、進行性の病気のため完治することはできません。適切な治療により進行を遅らせ、この病気とうまく付き合いながら心機能を維持していくことが重要です。

当院では、強心剤や血管拡張剤などの薬物療法、塩分を制限した食事療法、あるいは減量、ストレス排除などの生活改善により長期維持ができるようサポートします。

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腎臓病(慢性腎不全)

腎臓病(慢性腎不全)

腎臓は、主に血液をろ過して尿をつくり、老廃物を体外へ出す働きをしています。

腎不全とは、腎臓が破壊され尿が正常につくられなくなることです。体中に老廃物がたまり最終的には尿毒症になり死に至る恐ろしい病気です。

初期には何ら症状はないのですが「多飲多尿」ではじまり「嘔吐」「食欲不振」「貧血」「体重減少」などの症状があらわれてきます。特に慢性腎不全は進行性の病気のため完治する事ことはできません。

早期に病気を発見し適切な治療をすることで病気の進行を遅らせペットの生活の質を良い状態で維持する事が治療の目標となります。

当院では、経口吸着剤 や腎血流量増加作用剤などの薬物療法、腎臓に負担をかけるリンや蛋白質、塩分を制限した処方食による食事療法を推奨しています。

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腫瘍(ガン)

犬・猫のガン・癌・がんについて

腫瘍は、皮膚や骨、筋肉、内蔵あるいは血液など体のいたるところにできる異常な細胞の増殖です。

人と同じように老齢期になると発生率が高くなります。腫瘍には良性と悪性があり、さらに悪性腫瘍は乳癌や骨肉腫などの固形ガンとリンパ腫や肥満細胞腫などの独立細胞ガンに分けられます。

いずれにしても悪性腫瘍は再発や転移が高率でおこり高い死亡率を有しますので、全身状態や遠隔転移の有無、所属リンパ節の状態などを調べ最終的に病理組織検査で腫瘍の種類の確定診断をする必要があります。そして腫瘍の種類や全身状態により治療法も異なってきます。

腫瘍の治療には、外科手術、抗癌剤治療、放射線治療、免疫療法など様々な方法がありますが、いずれにしても腫瘍の種類、進行度、さらには動物の全身状態などにより治療の目的や方法が異なってきます。

当院では、飼主さんとのインフォームドコンセントを大切にし、症例によって積極的な外科手術や抗がん剤治療の選択から生活の質を高めるための緩和的治療の選択まで方向性をしめしながら最良の治療法をめざします。